寝かしつけ、夜中の調乳、泣き止まない時間。赤ちゃんとの生活は、24時間気が抜けません。中でも、眠気と戦いながらの夜中のお世話は、こたえるものがあります。

「要領が掴めない」「このやり方で良いのかな…」。そう思っても、誰にも相談できないまま、ひとりで抱えてしまうこともあるのではないでしょうか。

この記事は、夜の流れに沿った「地図」です。夜になる前の準備から深夜、明け方までに感じる悩みについて、それぞれの考え方の要点と、詳しく書いた記事への入口をまとめました。

全部をいっぺんに読む必要はありません。今夜必要なところだけ、のぞいてみてください。

この記事の結論

赤ちゃんとの夜を、大きく4つの場面に分けて解説します。

① 夜になる前の準備
② 寝かしつけ
③ 夜中のミルク
④ 泣き止まない時間

場面ごとに、「考える指針」のようなものを提案しています。

なんだか良く分からない状況、というのが、一番しんどいものです。考える材料が増えるだけで、いつもの育児が少しラクに感じられるはずです。

夕方——夜は「準備」で軽くなる

日中から少し準備をしておくと、夜のしんどさは減らせます。たとえば、清潔な哺乳瓶を用意しておく。湯冷ましの残量を確かめておく。粉ミルクの缶を、すぐ手の届くところに置いておく。それだけでも、暗い時間の動きがずいぶん楽になります。

深夜に「粉をスプーンで何杯」と数えるのは、思いのほか大変です。あらかじめ計量して哺乳瓶に入れておくと、眠い時の作業がひとつ減らせます。

ただし、入れておくのは「完全に乾いた清潔な哺乳瓶」に。そして、使うのはその日のうちに。これだけ守れば、安心して準備できます。

「スプーンを何杯入れたか、後で忘れてしまいそう…」。そんな時は、杯数と出来上がりのml数をメモに書いて添えておくと、調乳の時に確認できて安心です。

家用、外出用など、湯冷ましを入れる容器の選び方を知りたい方は、こちらにまとめています。

調乳用の湯冷ましを用意する水彩イラスト
ミルクの湯冷まし容器おすすめ6選|耐熱の基準・保存方法・夏の保冷まで赤ちゃんのミルク用の湯冷まし容器を6本厳選。耐熱の基準、家用・外出用の使い分け、夏の保冷、冷蔵・哺乳瓶・ペットボトルなど保存のQ&Aまで、価格の目安と比較表つきでまとめました。...

お湯を沸かす、湯冷ましを準備する——その手間そのものを減らしたい方には、「どのくらい調乳がラクになるか」という視点で比較した記事があります。

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赤ちゃんの粉ミルク作りにウォーターサーバーは必要?水の選び方と3社比較赤ちゃんの粉ミルク作りに、ウォーターサーバーは本当に必要?水の硬度・安全性・お湯の温度という選び方の軸と、育児に向く3社の比較を、調乳を少し楽にする視点で整理しました。...

寝かしつけ——方針は「どっちでもいい」

寝かしつけについては、悩むことが多いですよね。抱っこをしながら寝かしつけるのか、赤ちゃんがひとりで眠れるように練習する、いわゆる「セルフねんね」をするのか。「どっちが子どもにとって良いの?」と迷っている方もいることでしょう。

結論から言うと、寝かしつけに唯一の正解はありません。「どの方法が正解なんだろう」と考えすぎてしまうことのほうが、消耗のもとになります。

セルフねんねでも抱っこねんねでも、どっちになっても良いと思います。もちろん、行ったり来たりしても良い。そう構えておくと、目の前のわが子のペースを受け止めやすくなります。

その時に大切になってくるのが、受け止める側の心構えです。

赤ちゃんがひとりで眠りにつく様子の水彩イラスト
セルフねんねと抱っこ寝かしつけ|どっちもあっていい、と思える心構え抱っこでしか寝てくれない…セルフねんねにしなきゃと焦らなくて大丈夫。抱っこ寝かしつけとセルフねんね、どちらにも良さがあります。わが子に合うペースで選ぶための考え方をまとめました。...

寝かしつけに対する心構えがあれば、少しゆとりを持って取り組めます。ですが、心を守る考え方があったとしても、身体の疲れは出てしまうもの。そんな時に頼りたいのが、パパや祖父母など、身近な人のちからです。

もしも、泣きすぎて誰にも任せられない場合は、この記事を一緒に読んでみてください。赤ちゃんの人見知りのような反応は、時間はかかりますが改善していけます。

夜の窓辺で赤ちゃんを抱くお父さんの水彩イラスト
パパの寝かしつけで泣かれてしまう夜に|「泣き止ませる」より大切なこと寝かしつけでパパだと泣かれるのは、嫌われたからではありません。眠ることへの不安を超える安心が、まだ育っていく途中なだけ。新生児期から笑顔と声で向き合ってきた父親の視点で、パパにできることを整理しました。...

そして、もし「寝かしつけなんて大嫌い」と感じてしまうなら。方法を見直すのもひとつですが、まずはそんな自分を認めてあげることが、大切かもしれません。

夜の寝かしつけに向き合う親子の水彩イラスト
寝かしつけが嫌い、と感じる夜に|自分を責めなくていい理由寝かしつけが嫌い、つらいと感じる夜があってもおかしくありません。その「嫌い」の正体をほどきながら、自分を責めなくていい理由と、少しだけ楽になる考え方をお伝えします。一人で抱えこまなくて大丈夫です。...

夜中のミルク——温度は「考え方」さえあれば迷わない

粉ミルクを作っている時に、不安に感じることはありませんか?特に育児が初めてだと、「これであってたっけ?」と手が止まってしまう瞬間も、多々あると思います。

粉ミルクづくりで頭を悩ませてしまう理由には、こんなものがあると思います。

  • 作り方に出てくる、複数の温度指定に混乱する
  • けっきょく、何度のお湯で溶かすのが良いのか分からない
  • 赤ちゃんにあげる時の「人肌の温度」が、うまく作れない

でも、これも一度「考え方」を持てば、毎回悩まなくて済むようになります。ひとつずつ見ていきましょう。

粉ミルクづくりのガイドラインには、「70℃」と「100℃」というふたつの温度が登場します。その理由を知るだけで、ミルク作りに自信が持てる方もいると思います。

朝の光が入るキッチンで、白い電気ポットが湯気を立てている水彩イラスト
粉ミルクは水道水で作れる? 沸騰させる理由と、水の選び方粉ミルクは水道水で作れます。一度沸騰させる理由と70℃以上で粉を溶かす理由、市販の水の硬度の見方、湯冷ましや常温の水を足す時の確認点を、メーカーと公的資料をもとに整理します。...

実際に何度のお湯で溶かせばいいか、その考え方はこちらにまとめています。

粉ミルクを80度前後のお湯で溶かす水彩イラスト
粉ミルクは80℃〜100℃のお湯で溶かす。調乳を楽にする考えかた粉ミルクは80℃のお湯で作っても大丈夫です。90℃でも、沸騰したての100℃でも問題ありません。ガイドラインの70℃以上を確実に超えるための考え方と、湯冷ましの使いどころをまとめました。温度に悩む調乳を、すこし楽に。...

熱すぎ?ぬるすぎ?と毎回迷ってしまう「人肌の温度」。その理由と目安を、こちらでお話ししています。

粉ミルクを人肌の温度にととのえる様子の水彩イラスト
粉ミルクを人肌にする理由は2つ|目安は38℃、人肌ミルクの作り方粉ミルクはなぜ人肌にするのか。理由は2つ、火傷させないためと、飲みやすい温度にするためです。目安は38℃前後ですが、公的なガイドラインに「何℃」という数字はありません。理由がわかれば「少し熱い」「冷めた」で迷いません。作り方と迷ったときの考え方も。...

「やってしまった」夜のために

ミルクを作り終えてから、「あれ、これでよかったかな」と不安になることがあると思います。夜中のミルクには、ちょっとした「やってしまった」がつきものです。

この章は、今夜は使わないかもしれません。でも、知っておくと夜が少し軽くなる「もしもの引き出し」です。時間の流れからは少し外れて、ここに置いておきます。

困った時に開けられるよう、8つの引き出しを用意しました。

  • 薄めすぎたかもしれない時
  • ずっと薄く作っていたかもしれない時
  • 濃く作ってしまったかもしれない時
  • お湯の温度が低かったかもしれない時
  • 粉が溶け残っていた時
  • 作ったのに飲まなかった時
  • 飲み残しを飲ませてしまった時
  • 粉ミルクの期限が過ぎていた時

ひとつずつ、確認のしかたを見ていきます。

水を入れすぎて薄くなったかも、という時はこちら。飲ませても大丈夫か、どんな事に気をつけるべきか、などをまとめています。

粉ミルクの分量をたしかめる水彩イラスト
粉ミルクを薄めすぎた!…大丈夫?慌てず確認したいことミルクに水を入れすぎた・薄めすぎたかも?飲ませた後でも、慌てなくて大丈夫です。どの程度なら様子見でいいか、何を確認すればいいかの目安を、落ち着いて読めるようにまとめました。...

1回ではなく、ずっと薄く作っていたかもしれない、という時はこちら。今日からできることと、成長曲線の見方をまとめています。

朝の光が入る部屋で、笑いながら手を伸ばす赤ちゃんと、両手を差し出して見つめる親のイラスト
粉ミルクをずっと薄く作っていたかもしれない|成長曲線と、いまからできること粉ミルクをずっと薄く作っていたかも——そう気づいて、自分を責めていませんか。過去の影響をこの記事で判定することはできません。それでも、いま見られるものと、今日からできることを、ひとりの親として書きました。...

粉を入れすぎて濃くなったかも、という時はこちら。飲ませたあとに見ることと、次のミルクの作り方をまとめています。

飲み終えた哺乳瓶を脇に置き、抱いた赤ちゃんの顔を見つめる母親の水彩イラスト。
粉ミルクを濃く作ってしまった!飲ませた後に見ることと、次のミルク粉ミルクを濃く作ってしまった時、1回のことで赤ちゃんがいつもどおりなら、まずは落ち着いて様子を見ましょう。見ておきたいサインと相談の目安、次のミルクで調整しなくていい理由、濃さを間違えにくくする工夫をまとめました。...

粉ミルクを溶かすお湯が、目安の70℃に届いていなかったかも、という時はこちら。作り直したほうがいいのかどうか、その考え方をまとめています。

粉ミルクの調乳温度をたしかめる水彩イラスト
粉ミルクを70℃以下で作ってしまった。どうしたらいい?お湯がぬるかったかもしれない…。まず落ち着いてください。「少しぬるめ」と「明らかに常温に近い」では、判断の仕方が変わります。赤ちゃんの様子で確認したいポイントもまとめています。...

飲み終わった哺乳瓶の底に、粉が溶け残っていた、という時はこちら。飲ませたあとに確かめたいことと、次に作る時の溶かし方をまとめています。

哺乳瓶を両手で持ち、底に残った白い粉の塊を確かめる水彩イラスト。
粉ミルクの溶け残りに気づいたら|飲ませた後の確認と、溶かし方粉ミルクの溶け残りに、飲ませたあとで気づいたら。赤ちゃんの顔色や呼吸など、今見ておきたい点と相談先を確認できます。相談で何を伝えればよいか、次のミルクでお湯の量や混ぜ方をどう見直すかもお話しします。...

作ったのに飲まなかったミルクは、口をつけていなければ、常温2時間・冷蔵24時間が目安です。この時間を過ぎていなければ、慌てなくて大丈夫です。

まだ使えるかどうか、判断に迷った時はこちら。

作った粉ミルクの哺乳瓶の水彩イラスト
口をつけていないミルクはいつまで使える?|作り置きの条件と温め直し口をつけていないミルクの保存・作り置きで迷ったら。授乳ごとに作る基本と、冷蔵保存に必要な6条件を整理。常温2時間・条件付き冷蔵24時間の数え方、温め直しの注意点、口をつけた場合との違いを解説します。...

一度口をつけたミルクは、扱いが変わります。途中で寝てしまってミルクが残った、残りを飲ませてしまった、という時はこちら。どこで区切ればいいかと、飲ませたあとに見ておきたい様子をまとめています。

腕の中で眠る赤ちゃんを見守る母親と、テーブルに置かれたミルクが少し残った哺乳瓶の水彩イラスト。
ミルクの飲み残しは何分まで?|授乳が終わったら捨てる理由と、飲ませてしまった時赤ちゃんが飲み残したミルクを、捨てるべきなのか、飲ませて大丈夫なのか、判断の仕方を理由とともに解説します。飲ませてしまった時に見ておきたい赤ちゃんの様子もまとめました。...

作ったミルクの時間とは別に、粉ミルクそのものにも期限があります。缶の賞味期限が切れていた、開けてから1か月を過ぎていた、という時はこちら。飲ませてしまった時に見ることと、期限の見かたをまとめています。

粉ミルクの缶のふたに、開けた日を書き留めようとする父親の水彩イラスト。
粉ミルクの賞味期限切れ・開封後1か月過ぎ|飲ませてしまった時にすること粉ミルクの期限は、缶の賞味期限と、開けてからの使用期限(缶なら1か月)の2つです。過ぎた粉を飲ませてしまった時にすることと相談先、母乳中心で使い切れない時の工夫をまとめました。...

「やってしまった」と気づいた時、最低限の知識があるだけで、危険から遠ざかることができます。失敗しないように、ではなく、失敗したときの選択肢をもっている。それが大切です。

泣き止まない時間——泣きやませる、より「観察して、見守る」

赤ちゃんと過ごしていると、「何をしても泣きやまない時間」が、どうしてもやってきます。オムツをかえて、ミルクをあげて、抱っこをして。思いつくことを全部試しても、泣きやまない。そんな夜が、きっとあると思います。

そんな時に思い出してほしいのが、「泣きやませなくても良い」ということです。赤ちゃんが泣く理由には、親ががんばって解決できるものと、できないものがあります。そして、その理由は、専門家でも解明できていないと言われています。

そんな夜に、わたしたちには何ができるのか……。例えば、「観察して、見守る」というのは、どうでしょうか?

赤ちゃんの泣き方をやさしく描いた水彩イラスト
赤ちゃんの泣き方に種類はある?聞き分けより楽になる「観察」という関わり方赤ちゃんの泣き方は聞き分けられるの?泣き声で理由を当てるより、表情やしぐさを「観察」する関わり方を提案します。聞き分けに疲れてしまう前に、肩の力を抜いて赤ちゃんと向き合うヒントをお届けします。...

上記の記事で詳しくお話ししていますが、「見守ることを、しっかり頑張る」。それも、大切な関わり方のひとつです。

あやして寝かしつけても、少ししたらまた泣いて…。そんな寝付きの悪い夜もたくさんありました。泣き声にすぐ気付けない間取りに住んでいるなら、ベビーモニターがあると便利かもしれません。「子どもを見守る」が親の負担になりすぎないように、こういったアイテムを利用するのも良いと思います。

夜の窓辺のテーブルに置かれたベビーモニター。画面にベビーベッドで眠る赤ちゃんが映っている
ベビーモニターは必要?いらない?間取りで決まる判断基準とおすすめ4機種ベビーモニターは必要?いらない?分かれ目は間取りと過ごし方です。実際に使って助かった場面と、なくても回る家庭のこと、1万円台から選べるおすすめ機種まで正直にまとめました。...

夜の積み重ねは、いちばんの長期投資

Nicoriでは、夜の育児にまつわる記事を多く書いています。それは、夜が、赤ちゃんの安心感がいちばん試される場面だからです。そして、その安心感を育てるうえでも、大切な時間帯だと思っているからです。

もちろん、日中の関わり方も重要です。呼びかけに応えてもらえる——その繰り返しが、赤ちゃんの中に安心感を積み重ねていくと言われています。

思ったようにいかない夜でも、その種まきは続いています。芽が出るのは、今夜ではありません。今日のお世話が、2歳、3歳の親子の絆に繋がります。

その積み重ねが、子どもに何を渡すことになるのか——。子どもに渡せる、3つの宝物|自己肯定感・安心感・親子の絆

そんな未来を想像すると、少しだけワクワクしませんか?

育児の流れが分かって迷いが減れば、そのぶんの余裕を、赤ちゃんに向けられるかもしれません。”未来へのワクワク”を抱くために、この地図を少しでも役立ててくれたら嬉しいです。

まとめ——夜の地図

最後に、すべての入口をひとつの地図にして置いておきます。迷った夜は、このページに戻ってきてください。

調乳のための準備

寝かしつけ

夜中のミルク

もしもの引き出し

泣き止まない時間

使うのは、今夜必要なところだけで大丈夫です。

+ おまけ|おでかけの日に

夜の流れからは少し離れますが、外出の日のミルク準備をまとめた記事もあります。おでかけの予定ができたら、こちらをどうぞ。

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育児のしんどさも、じわっとくる楽しさも、どちらも知っている。その経験をもとに、深夜の調乳・夜泣き・眠れない夜に役立つ情報をまとめています。もっと、「育児が楽しい」と感じてもらいたくて。