外出先のミルクの作り方|水筒のお湯は何時間もつ?持ち物リスト付き
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赤ちゃんとのお出かけに必要な、ミルクの外出セット。とにかく荷物量が多く、近所の公園でも小旅行へ出るような支度になります。そのセットを揃えるだけでも、けっこう大変です。
この記事では、その外出セットを準備する考え方を紹介しようと思います。メインアイテムのひとつとなるのが、お湯を入れる水筒です。水筒を選ぶ基準は、実はひとつだけです。その他の持ち物も、4つに絞れます。
【結論】外出ミルクの持ち物は、この4つで足ります
①お湯用の水筒:「6時間後70℃以上」の保温表記があるステンレス魔法瓶
②粉ミルク:利便性を考えるならスティックかキューブ(回数分+予備1回分)
③湯冷まし:赤ちゃん用のペットボトル水か、小さめのボトル
④消毒済みの哺乳瓶:想定本数+1本
新しく買わなくても、「70℃以上を数時間保温」できるステンレス水筒があれば大丈夫。その基準が必要な理由は本文でお話しします。
わたしが育児期間に使っていたのも、ごく普通のステンレスボトルでした。いま同じ用途で選ぶとしたら、機能的にこの1本を選びます。
(→ 象印 ステンレスマグ SM-RS50)
以下では、この4つをどう選び、外出先でどう作るのかを、順番にお話しします。
外出先でのミルク作りが、家と違うところ
家でミルクを作るのと、外出先で作るのとでは、同じ「ミルクを作る」でもけっこう違います。外出先では、お湯を沸かすものも、調乳しやすいキッチンもありません。慣れないうちは、赤ちゃんが泣き始めたら、あせる気持ちが先に立ってしまいます。
お湯のもらえるベビールームや、赤ちゃんと落ち着けるカフェが近くにあればまだ安心ですが、そういう場所がない外出の方が多いものです。だからこそ、自分の持ち歩きセットをひとつ決めておくと、どこでも同じように作れるようになり、外出のハードルが下がります。
粉ミルクは「70℃以上」のお湯で作る
WHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)のガイドラインでは、粉ミルクは70℃以上のお湯で作るよう案内されています。粉ミルクにごくまれに混ざる可能性のある菌への対策として、この温度が目安とされているようです。
つまり、外出先でミルクを作る瞬間まで、お湯が70℃以上を保っていなければいけません。これが、水筒選びにおいて大切な基準になります。「調乳用」という名前がついている商品でもこの機能が弱いものがあるので、購入前に確認をしましょう。
(お湯の温度の理由について気になる方はこちら → 粉ミルクは80℃〜100℃で溶かす。調乳を楽にする考えかた)
外出時のミルク、2つの選択肢
外出時にミルクを用意する方法は、大きく2つです。粉ミルクを水筒のお湯で作る方法と、調乳済みの液体ミルクを使う方法。両方知っておくと、その日の外出時間・行き先・自分のコンディションによって選ぶことができます。
| 方法 | 向いているシーン | 準備するもの |
|---|---|---|
| 粉ミルク+水筒 | いつでも使える基本セット | 水筒(お湯)・湯冷まし・粉ミルク・哺乳瓶 |
| 液体ミルク | 旅行・帰省・災害備え・もしものお守り | 液体ミルク・移し替え用の哺乳瓶 |
粉ミルク+水筒:いつでも使える基本セット
外出時のミルク作りで、いちばん基本になる組み合わせです。家での調乳と同じ材料を持ち歩く形なので、月齢を問わず、外出時間が短くても長くても対応できます。まずはこの水筒の選び方から見ていきます。
水筒は「呼び名」より「スペック」で選ぶ
「調乳用」と書かれた水筒は便利ですが、その呼び名にこだわる必要はありません。大事なのは、お湯の温度がどれくらい長く保たれるか——その数値です。
見る場所は「保温効力」の表記です。本体・パッケージ・取扱説明書のどこかに「保温効力:○時間後△℃以上」という数字があります。自分の外出時間に当てはめて見ます。
- お昼前に出て、夕方の授乳まで持たせたい:「6時間後70℃以上」
- いつも短時間の外出:「4時間後70℃以上」でも足りる
外出時間のあいだ70℃以上を保てれば十分、という考え方です。
すでに水筒を持っているなら、この表記を確認してみてください。表記が見つからなければ、メーカーサイトで型番を検索すると仕様が出てきます。「調乳用」とうたった製品でも保温が4時間ほどのものがありますし、逆に、調乳用と書かれていない水筒でも数値を満たすものはたくさんあります。
数値で見て、いま選びやすい2本を比べます。
| 商品 | 容量 | 保温効力 | 重さ | 洗いやすさ |
|---|---|---|---|---|
| 象印 SM-RS50 | 500ml | 6時間後 71℃以上 | 約240g | せんとパッキンが一体。食洗機対応 |
| サーモス JPA-350B | 350ml | 4時間後 71℃以上(6時間後 64℃以上) | 約200g | パーツを外して丸洗い。食洗機対応 |
※2026年7月時点の公式仕様です。価格・仕様は変動する可能性があるため、購入時に最新情報をご確認ください。
サーモスのJPA-350Bは、調乳用ボトルとしてリニューアルされた現行モデルです。ただ、6時間後には70℃を下回ります(64℃ほど)。正直に言うと「4時間以内に帰る外出向け」です。そのぶん軽くてコンパクトなので、近場のお出かけが中心の方には十分な選択肢になります。長めの外出まで一本でまかなうなら、6時間後も70℃を超える象印です。
筆者より
いろいろ見てきて、選ぶなら象印のSM-RS50かなと思います。
決め手は容量。500mlを満タンにして持ち歩くと、お湯が冷めにくく、温度に余裕が生まれます。メーカーの保温効力は「熱々のお湯を満タンに入れたとき」の試験値なので、たっぷり入れるほど表記の数字に近づきます。わたしも、お湯はいつも満タン派でした。
もうひとつは、せんとパッキンが一体で、洗うパーツが少ないこと。「調乳用」とうたった製品ではありませんが、粉ミルク育児の実態によく合う一本だと思います。
家を出る前の準備は、意外とシンプル
外出前にやることは、慣れてしまえばそう多くありません。
- 水筒に、熱々のお湯を入れる(出かけている間に温度がさがるので、最初はできるだけ熱く)
- 哺乳瓶に1回分の粉ミルクを入れて、蓋付きの乳首をセットする(これを必要本数ぶん)
- 湯冷まし、または赤ちゃん用のペットボトル水を用意する
- 全部を、哺乳瓶ホルダーやミルクセット用のバッグにまとめる
慣れると、10分もかからずに支度できるようになります。
哺乳瓶の本数は「想定+1本」が安心
外出時間から計算した必要本数に、もう1本足しておくのが現実的です。
たとえば4〜6時間の外出なら、2本飲む計算でも3本持っていく。理由は、ミルク育児で「飲み残しのあと小一時間でお腹が空く」という展開が起こり得るからです。「これくらい飲むだろう」と作っても、その日のコンディションで少ししか飲まないことがある。すると、1時間後にお腹が空いて泣き出す。いつも起きるわけではありませんが、起きてしまったときの備えがあると、気持ちがずいぶん楽になります。
わたしの場合は、近所の散歩なら予備を含めて2本、少し遠出をする日は3本でした。予備で持っていた分は、家に帰って使えば大丈夫です。使い終わった哺乳瓶は、外で濯いだりせず、そのまま持ち帰って家で洗っていました。
出先の調乳でいちばん難しいのが「温度を決める」ところ
家での準備と違い、外出先でつまずきやすいのが、人肌の温度に持っていく作業です。
まず水筒の熱湯で粉ミルクを溶かし、次に湯冷ましの水を合わせて、人肌に近い温度を作ります。でも、実際にはそう上手くはいきません。ぬるくなり過ぎないように、少しだけ温かめを狙います。ぬるいミルクは飲むのを嫌がることがあるからです。熱すぎたら冷めるのを待てばいいですが、熱すぎるのもまた困りものです。流水で冷やせる場所なら大丈夫なのですが、ベンチやカフェだと、哺乳瓶を揺らしながら待つしかない時間が生まれます。赤ちゃんが泣いている横でその時間を耐えるのは、想像よりずっとしんどいものです。
これはわたしの実体験で、同じようなことが何度もありました。
気温が高いと冷ますのにより時間がかかるし、反対にぬるくなってしまったら湯煎することもできません。家で調乳する時に、実際に外用の道具を使ってみたり、イメトレをしてみた方が安心かもしれません。「ぬるくなりすぎた」ときに関して言えば、温め直せる道具がちゃんとあります。記事の後半「外出セットの例」で触れていきます。
粉ミルクの持ち運び方、3つの選択肢
粉ミルクを持ち運ぶ方法も、いくつかあります。
①個包装スティック・キューブタイプ
1回分が個包装になったタイプ。スティックは粉、キューブは固形ですが、考え方は同じです。
- 袋を見れば「1本(1個)で、できあがり量何ml」をその場で確認できる。
- 準備が簡単だけど、金銭コストがやや高い。
家を出る前のバタついた時間に計量する負担と、出先で「あれ、何杯入れたっけ」と自信がなくなる不安が、両方とも消えます。
②粉ミルク用小分け袋・ストッカー
缶から計量して移し替えておくための小袋や容器です。赤ちゃん用品メーカーや、百均などでも手に入ります。
- 1回分ずつ小分けにして持ち運べる。
- マジックなどで分量を書くなど、使い方に融通がきく。
- 繰り返し使用できる商品を選ぶと、コストを抑えられる。
用意する手間はありますが、自分らしい使い方を見つけられると調乳が楽になるかもしれません。小分け袋のストックを切らすなど、日常的に確認は必要になるでしょう。
③哺乳瓶に直接1回分の粉ミルク
あらかじめ哺乳瓶に1回分を計量して、蓋付き乳首をセットして持ち歩く方法。
- 荷物量が少なく、調乳時の作業も簡単。
- コスト面ではいちばん合理的。
- 計量して入れた粉の量を、出先まで覚えておく必要がある(もしくは確認用のメモを残す)。
持ち物や手順はいちばんシンプルに済みます。事前準備、考えることをなるべく減らしたい方にはおすすめ。
わたしは①のスティックと、③の方法を併用していました。缶から哺乳瓶へ粉を移す作業は、時間がない時は少し手間ですが、慣れてくるとあまり問題になりません。それよりも、外出先で「スプーン何杯入れたっけ?」とお湯を入れる分量を忘れてしまうことの方が大変です。
その点で安心したいなら、スティックとキューブを利用するのが良いかもしれません。このふたつの違いは、量の刻みです。スティックは1本でできあがり100ml前後(森永はぐくみ、和光堂はいはい など)。キューブは1個で40ml(明治ほほえみ らくらくキューブ)で、細かく量を合わせられます(ほほえみにスティックタイプはありません)。
※外出の日だけミルクの銘柄が変わると、飲んでくれないことがあります。お子さんの好みによりますが、大量買いを考えている方は事前に確認するのがいいと思います。
楽さを取るか、コストを取るか——スティック・キューブの便利さは贅沢にも見えますが、「楽さにもコストを払っている」と思うと、良い選択肢かもしれません。
湯冷ましの持ち運び方
熱いお湯を人肌までさげるのが、湯冷ましの役割です。持ち方は2つあります。
- 赤ちゃん用のペットボトル水(純水)を、そのまま持って行く
- 家で作った湯冷ましを、ボトルに入れて持って行く
どちらも選択肢に入れておいて、状況により使い分ける方が多いのではないでしょうか。日常的には、作った湯冷ましをスリムなボトルなどで持ち歩き、ペットボトルの純水をカバンやベビーカーに予備として置いておく。家の湯冷ましが冷めきっていない時や、遠出のお出かけの時に活躍します。未開封ならある程度の期間保存も効くし、家にある程度常備しておくと、育児がとても楽になります。
(湯冷ましを入れる容器の選び方はこちら → ミルクの湯冷まし容器おすすめ6選|耐熱の基準・保存方法・夏の保冷まで)
液体ミルク:旅行や備え、もしものための心強い選択肢
液体ミルクは、調乳済みのミルクが缶や紙パックに入った商品です。お湯も湯冷ましも不要で、容器を開けてそのまま使えます。複数メーカーで同様の商品が販売されています。
明治「ほほえみ らくらくミルク」(240ml缶)には、専用のアタッチメント(税込約639円)が発売されました(2026年4月23日)。このアタッチメントがあると、缶と哺乳瓶用乳首を取り付けることができ、缶からそのまま授乳できます。ピジョン「母乳実感」のフード・乳首・キャップ(別売)専用の商品です。これまでの液体ミルクの「移し替え用の哺乳瓶が別に必要」という条件が、らくらくミルクに関しては解消されました。持ち歩く荷物も、哺乳瓶を洗う手間もなくなります。
アタッチメントは単品で販売されています。
(→ 明治ほほえみ らくらくミルク アタッチメント)
キャップとフードは、母乳実感のセットで用意できます。
(→ ピジョン 母乳実感 キャップ・フードセット)乳首は、赤ちゃんの月齢に合うサイズ(SS〜LL)を選んで、別で用意してください。
ほかの液体ミルクは、いまも哺乳瓶への移し替えが基本です。出先で哺乳瓶を洗えないときは、使い捨てインナーバッグ付きの哺乳瓶を使うと、洗浄不要で使い切れます。代表的な液体ミルクを挙げます。
| 製品名 | メーカー | 容器・容量 | 価格(1本・税込) | 賞味期限 |
|---|---|---|---|---|
| ほほえみ らくらくミルク | 明治 | 缶 240ml | 約310円 | 18か月 |
| アイクレオ 赤ちゃんミルク | 江崎グリコ | 紙パック 125ml | 約245円 | 約10か月 |
| すこやかM1 | 雪印ビーンスターク | 缶 200ml | 約300円 | 約12か月 |
※2026年7月時点の情報です。価格・仕様は変動する可能性があるため、購入時に最新情報をご確認ください。
(→ アイクレオ 赤ちゃんミルク(125ml×10個パック))
容量は、月齢で選ぶ
液体ミルクは1本の容量が決まっているので、赤ちゃんが1回に飲む量に合わせて選びます。飲む量がまだ少ない時期はアイクレオの125mlサイズ、しっかり飲むようになったら明治の240ml・雪印の200mlサイズが合います。粉ミルクは作るときに量を調整できますが、液体ミルクはそれができません。その時々の飲む量に合った容量を選ぶのがよいと思います。
知っておきたい3つのこと
- コストが高め:1本あたり約245〜310円で、粉ミルクと比べると1.5〜2倍ほどになります。使う頻度が多いと、月の出費がかさみます。
- 常温だと、赤ちゃんによっては飲みづらい:液体ミルクは常温で飲ませることが想定されていますが、人肌に慣れている赤ちゃんは、常温を冷たく感じて嫌がることがあります。後半で紹介する哺乳瓶ウォーマーが役に立つ場面です。
- 飲み残しは再利用できない:開封後は基本的に飲みきりで、残ったものは処分します。もったいなく感じてしまうかもしれませんが、安全のため徹底しましょう。
心強いのは、こんなシーン
実際に使ってみると、日常づかいはコストや常温の面でハードルが高い、というのが正直なところです。わたしも、遠出のときに1〜2回使ったきりでした。温めるアイテムを持っていなかったのも、活躍しなかった理由のひとつだと思います。一方で、「ここぞ」というシーンでは、これ以上ない選択肢になります。
- 旅行や帰省:長距離の移動でお湯の確保が難しい、行き先でお湯が使えるかが不確かな時
- 災害への備え:お湯が使えなくても、開けてすぐ飲ませられます。賞味期限が長いので、防災セットに加えておく方も増えています
- もしもの予備:外出が想定より長引いて、粉ミルクを使い切った、水筒のお湯が冷めて使えない、といった「想定外」の時のための予備
「毎日使うもの」ではなく「いざというときに助けてくれるもの」として家に常備しておく。そう考えておくと、液体ミルクとはバランスよく付き合えるように思います。
外出セットの例:「これなら出かけられる」を見つける
ここまでで、「粉ミルク+水筒」と「液体ミルク」、2つの全体像を見てきました。実際にバッグへ何を入れて出かけるのか、具体的な例で整理します。いきなり完璧なセットを揃える必要はありません。手持ちの道具で始めて、足りないものを少しずつ足していけば、自分なりの「これなら出かけられる」が見えてきます。
粉ミルクセット
粉ミルク+水筒の組み合わせで、4〜6時間の外出を想定したセットです。
- 水筒(保温70℃以上を長時間維持できるもの):熱々のお湯を満タンで持ち歩く基本アイテム
- 湯冷まし、または赤ちゃん用のペットボトル水:熱いお湯を人肌に薄めるため
- 粉ミルク(スティックまたはキューブ):出先で「1本でできあがり何ml」と確認できる安心
- 消毒済みの哺乳瓶:想定本数+1本:飲み残しのあとの「小一時間の空腹」への保険
これで「家でミルクを作る」のと同じことが、出先でもできる状態になります。
液体ミルクセット
旅行・帰省・災害への備え・もしもの予備として持ち出すセットです。
- 液体ミルク(月齢に合った容量・必要本数):月齢初期は125ml、月齢が上がったら200〜240ml
- 消毒済みの哺乳瓶:らくらくミルク+アタッチメント以外は、移し替えが必要(アタッチメントを使う場合も、母乳実感の乳首・キャップ〔別売〕を忘れずに)
- インナーバッグ付き哺乳瓶(あれば):災害時など、哺乳瓶を洗えない問題を解消できる(→ カネソン 哺乳びん用インナーバッグ(20枚))
液体ミルクは「お湯の準備が要らない」のが最大の強みです。水筒も湯冷ましも哺乳瓶の数も減らせるので、「行き先でお湯が確保できるか分からない」「疲れていて調乳の判断が面倒」というシーンで活躍してくれます。
ミルクセットをまとめる:哺乳瓶ホルダーとミルクセット用バッグ
粉ミルクセット・液体ミルクセットのどちらでも、持っているアイテムをひとつにまとめておくと、外出時の動きがぐっと楽になります。
哺乳瓶ホルダーは、哺乳瓶を保護する小さな袋です。マザーズバッグの中で哺乳瓶が他のものとぶつかって傷つくのを防いだり、保温・保冷タイプなら、水筒のお湯の温度低下をゆるやかにできます(冬場の長めの外出で効きます)。
そして、その哺乳瓶ホルダーごと収納するミルクセット用のバッグを、ひとつ用意しておくのがおすすめです。水筒、湯冷ましボトル、ガーゼやタオル、哺乳瓶ホルダーなど、ミルクに関わるものを全部このバッグにまとめておく。マザーズバッグの中で「ミルクのものはこの塊」という状態にしておくと、必要なときに迷わず取り出せます。授乳のたびに「あれ、どこに入れたっけ」と探す時間がなくなります。
それに、家族に「ミルク作ってきて」とお願いする場面でも便利です。このバッグを渡せば全部入っているので、頼まれた側も迷いません。自分以外の人でも調乳がしやすくなるので「人に頼るための準備」とも言えます。
出先で温度を立て直したいときに:哺乳瓶ウォーマー
ここまでが「持っていれば外出できる」セットのはなしでした。これに加えて、出先での温度の失敗に備える道具があります。コードレス充電式の哺乳瓶ウォーマーです。
お湯と湯冷ましで人肌を狙って「ぬるくなりすぎた」ときに温め直したり、常温の液体ミルクを少し温めたり——その場で温度を立て直せます。
代表的な商品:LARUTANのモバイルウォーマー。38〜50℃の範囲で温度を調節でき、哺乳瓶にも、液体ミルクの缶や紙パックにも使えます(価格は約6,000円)。粉ミルクセットでも液体ミルクセットでも活躍できるので、汎用性をもとめる方には良いかもしれません。
ただし、荷物は確実に増えます。毎日の短時間の外出には大げさかもしれません。必要なのは、長時間の外出、旅行や帰省、寒い季節など「温度の失敗を避けたい日」があるとき。近場の散歩が中心で、温度も「だいたい人肌でOK」という方には、なくても困らないアイテムです。自分の外出パターンと照らし合わせて決めるとよいと思います。
夏の持ち歩きで気をつけること
酷暑の多くなっている夏場、持ち歩き用のミルクセットにも、気をつけるべきことが増えています。魔法瓶構造の水筒は中身も外気に左右されにくいので、夏でもそのまま使えます。ですが、プラスチックの湯冷ましボトルを使っている場合は注意が必要です。
30℃を超えるような日中には、湯冷ましの温度が「人肌に近い状態」になる可能性があります。そうなると、熱湯で溶かした粉ミルクをぬるくすることが出来ないのです。なので夏場は、保冷機能のある水筒で湯冷ましを持ち歩くことをおすすめします。
(夏の保冷に向いた容器の選び方はこちら → ミルクの湯冷まし容器おすすめ6選|耐熱の基準・保存方法・夏の保冷まで)
他にも気をつけたいのは、「作ったあとのミルク」です。
- 作ったミルクは、「2時間以内に使い切る」と言われていますが、夏場の外出の時には、すぐ飲ませるのが賢明です
- 液体ミルクや湯冷ましのペットボトルも、車内に置きっぱなしにしない(高温になるため。メーカーも夏場の車内を避けるよう案内しています)
- 飲み残しは、もったいなくても処分しましょう
よくある質問
Q. 水筒のお湯は、何時間もちますか?
製品の「保温効力」の表記が、そのまま答えになります。象印 SM-RS50なら「6時間後71℃以上」です。ただしこれは、熱々のお湯を満タンに入れたときの試験値。量が少ないとさがりやすいので、満タンで持ち出して、早めに使うのが安心です。
Q. 家で作ったミルクを、持ち歩いてもいいですか?
持ち歩かず、粉とお湯を別々に持って、出先で作るほうが安心です。WHOとFAOのガイドラインでは、調乳したミルクは冷蔵しない限り2時間以内に使い切るよう案内されています。
同じガイドラインには、外出する日の方法として「小分けにした粉ミルクを持って行き、行き先で70℃以上のお湯で作る」やり方が紹介されています。この記事のセットは、その形そのものです。消費期限に不安がある時は、飲ませない安心を選んでください。
(まだ口をつけていないミルクの扱いはこちら → 口をつけていないミルクはいつまで使える?|常温・冷蔵・温め直しの判断基準)
Q. 液体ミルクは、外でどう温めますか?
基本となる使用方法は、清潔な哺乳瓶などに移しての湯せんです。明治らくらくミルクは、アタッチメントを付けた状態なら缶ごと湯せんできます。缶のままの湯せんを禁止しているメーカーもあるので、パッケージの案内に従ってください。電子レンジでの加熱は、どの製品も不可とされています。外で温めるなら、先ほどのモバイルウォーマーが役に立ちます。
もっと手軽に準備したいなら
出発前にいちばん時間がかかるのは、お湯の支度かもしれません。沸かしている間の時間は待つしかありません。その間に他の準備を済ませれば気にならないかもしれませんが、沸かし忘れてしまうこともしばしば。そんな時にウォーターサーバーがあると、この工程が「注ぐだけ」になります。楽をするって、わるいことでは無いと思います。深夜のミルク作りでも大活躍するので、気になっている方は検討してみてください。
(ウォーターサーバーの選び方はこちら → 赤ちゃんの粉ミルク作りにウォーターサーバーは必要?水の選び方と3社比較)
まとめ:経験と思い出をくれるお出掛け
要点を、最後にまとめます。この記事のまとめを、テーマごとに分けて並べました。
① 水筒選び
- 水筒選びの基準はひとつ。外出のあいだ、お湯を70℃以上に保てること(「保温効力」の表記で確認)
- 迷ったら象印 SM-RS50。4時間以内の外出なら、軽いサーモス JPA-350Bも候補
② 持ち物は4つ
- 熱湯(水筒に満タンで)・個包装の粉ミルク・湯冷まし・哺乳瓶(想定本数+1本)
③ 家を出る前の準備(4ステップ・慣れると10分)
- 水筒に熱々のお湯を入れる
- 好きな方法で粉ミルク準備、哺乳瓶には蓋付きの乳首をセット
- 湯冷ましを持ち運び用ボトルに
- 全部を、哺乳瓶ホルダーやミルクセット用のバッグにまとめる
④ 出先の温度調整
- 出先でいちばん気を使うのが「人肌の温度を決める」ところ
- 自信が無いときは、最初に注ぐお湯は少なめに。粉が溶けたら、湯冷ましと交互に調整してもいい
⑤ 作り置きせず、現地で調乳/液体ミルク
- 作ったミルクは持ち歩かず、粉とお湯を別に持って出先で作る(ガイドラインが案内する形です)
- 液体ミルクは「ここぞ」の日の道具。らくらくミルクはアタッチメントで、哺乳瓶なしでも使えるようになりました
荷物は少なくないし、判断することも多い。でも、「これとこれを持って行けば問題ない」が決まると、出かける前の気持ちがちょっと楽になります。ある程度対処できる持ち物を、習慣的に準備できるようにする。あとは、その日の行き先に合わせてほんの少し調整するだけです。
外で赤ちゃんが何かを見つけ、好奇心に溢れた顔をみせてくれる——その瞬間を、あなたは作ることができます。重い荷物を背負ってでも外に連れ出したその時間は、赤ちゃんにとって大切な経験になっていきます。そして、わたしたち親にとっては、一生の思い出になるんです。
この記事で紹介したもの
- お湯用の水筒・本命(6時間後71℃以上)→ 象印 ステンレスマグ SM-RS50
- お湯用の水筒・4時間向け(軽量コンパクト)→ サーモス JPA-350B(本文の水筒カードからご覧いただけます)
- 粉ミルクの個包装 → 明治ほほえみ らくらくキューブ
- 液体ミルク(240ml缶)→ 明治ほほえみ らくらくミルク 240ml
- 液体ミルク用アタッチメント(哺乳瓶なしで授乳)→ 明治ほほえみ らくらくミルク アタッチメント
- 出先の温度の立て直し → LARUTAN モバイルミルクウォーマー
夜の育児の悩みを解決する記事を、地図のようにまとめました。
→ 赤ちゃんとの夜を、すこし楽にする育児ガイド|準備・寝かしつけ・夜中のミルク・泣きの地図
出典:厚生労働省「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」(WHO/FAO共同作成・2007年)
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