新生児の赤ちゃんが起きている時、どんなふうに過ごしたらいいの?

初めての出産で、身近にも赤ちゃんがいなくて、新生児期の赤ちゃんと接するイメージが持てない。ママ・パパのなかには、こんなふうに思っている人もいることでしょう。

この記事では、普段の生活の中で、新生児の赤ちゃんとどのようにコミュニケーションを取るかをお話しします。具体的な声のかけ方から、その関わりが子どもの成長にどんな意味を持つのか、そこまで考えていこうと思います。

お世話の時間は、子どもとの関係を築く時間

赤ちゃんのお世話といえば、ミルクを飲ませたり、おむつを替えたり、お風呂に入れたり、寝かしつけをしたり。細かいところまで考えると、ここでは書ききれないくらいたくさんあります。最初は、それをこなすだけで精一杯かもしれません。

その毎日のお世話には、子どもと関係を築いていく機会もあります。抱かれる、身体に触れられる、近くから声が聞こえる。赤ちゃんは、こうした経験を通じて、まわりの人や環境に少しずつ親しんでいきます。

この時におすすめしたいのが、お世話をしながらたくさん声をかけることです。今していることを伝えたり、赤ちゃんが感じていることを想像して言葉にしたり。お世話の時間と遊び時間を、分けて考える必要はありません。子どもに話しかけるきっかけは、日々の生活のいたるところにあるのです。

新生児期から言葉をかけることに意味がある?

生まれてきたわが子を前にした時に、「かわいいねー」とか「いいこだねー」など、自然と話しかけてしまうことがあると思います。一方で、反応の少ない赤ちゃんに、どんな声をかけたらいいのか分からない人もいるでしょう。「独り言を言っているような感覚」に戸惑ってしまうのかもしれません。

そんな場合は、「赤ちゃんが言葉を受け取る練習をしている」と考えてみると、声をかけやすくなるのではないでしょうか。なぜなら、赤ちゃんは話の意味が分からなくても、人の声に親しみを持つことは始まっている、と言われているからです。

新生児の頃から、普段お世話をしてくれる人の声など、身のまわりの大切な音を認識し始めているのです。「ミルクの時にはいつもこんな声が聞こえる」「おむつを替える時には、こんな言葉をかけてもらえる」など。同じシチュエーションで同じ言葉を聞くことは、赤ちゃんにとって言葉を受け取る土台になります。

そして、こちらの言葉を聞かせるとともに、赤ちゃんの小さな動きや声にも反応してあげる。こうしたやりとりが、言葉や人との関わりを学ぶことに繋がります。

わたしが声かけをおすすめするのは、赤ちゃんの中に、そんなコミュニケーションのベースを積み重ねていくことが、良い未来へと繋がっていると感じたからです。こちらの気持ちを聞かせたり、その子の気持ちを想像して話しかけたりする経験は、これから先、言葉で気持ちを伝え合える親子関係を作る手助けになると思います。

「新生児期から気にして意味があるの?」と思うかもしれませんが、まずは今しているお世話に、いつもより意識的に言葉を添えてみてはいかがでしょうか。

シーン別|声のかけ方と、赤ちゃんにとっての意味

実際には、どんな言葉をかけたらいいのでしょう。ここからは、わたしがしていた声かけを、四つの場面で紹介します。

ミルクの時に、気持ちを想像して話しかける

ミルクを飲ませる時は、「ミルクの時間ですよー」と話しかけてから。飲んでいる間には、「おいしいねー」と声をかけていました。

飲み終わったら、「たくさん飲めたねー、おいしかった?」。

「おいしいねー」は赤ちゃんの感想を想像して、共感するかたち。返事はまだ言葉にならなくても、目の前の子に「どうだった?」と話しかける。こうして、その子の気持ちを知ろうとすることが、親子にとってのコミュニケーションの練習になります。

げっぷを待つ間も、その子に言葉を向ける

げっぷの時には、「よしよーし、げっぷでるかなー?」。「よく飲めたねー、えらいねー」と声をかけながら、背中をトントンしていました。

げっぷが出たら、「おー!げっぷでたねー、すっきりしたねー」など。

待っている間にも話せることはあります。特別な話題を探さなくても、今その子としていることが、話しかけるきっかけになります。当時はそこまで考えていませんでしたが、成長した今の食事中や食後のおしゃべりをする時間は、この頃から繋がっているのかもしれません。

沐浴の時に、身体で感じることを言葉にする

沐浴を始める時には、「お風呂入ろうねー」。お湯に入れる前にも、「お湯につけるよー?」と、一言添える。

入っている間には、「あったかいねー、びっくりしたねー」「あー、いい気持ちだー」。終わりには、「きれいになったよー、よかったねー」などです。

お湯のあたたかさや、身体をきれいにした時の気持ちを言葉にしてみる。「いま身体に感じている変化は、こういう言葉で表現するんだよ」と、教えるような感覚です。
沐浴は赤ちゃんもびっくりするし、親にとっても緊張するお世話のひとつかもしれません。言葉をかけながらも、顔や身体の様子にも目を向けて、今日はどんな様子かな、と気にかけてあげましょう。

着替えの時に、してほしいことを伝える

着替えの時は、「着替えましょうかー?」などから始まります。

「手はどこかなー?」「腕を通しますよー」「足をだしてねー」。服を着せながら、触れている箇所の名前や、行う動作を言葉にしていきます。
着替え終わったら、「はい、できましたー、かしこかったねー」と、達成を喜ぶ。当然ですが、新生児はまだ自分で着替えができるわけではありません。
それでも、今してほしいことをちゃんと伝える。その時は言葉が分からなくても、「意思の疎通を取り、一緒に何かをやり遂げる」という練習になっていきます。

例に出した四つの場面では、始まりから終わりまで、終始言葉がけのチャンスがあります。「何をしようか」「今どんな感じかな」「終わったね」。同じように他のお世話の中にも、声をかけるきっかけがたくさん見つかるのではないでしょうか。

毎回、言葉をそろえる必要はありません。わたしの言い方を参考にしながら、目の前の子に伝えたいことを、自分の言葉で話してみてください。

赤ちゃんの声や様子も受け取りながら関わる

話しかけながら、その子の様子にも目を向ける。声が聞こえたら気にとめ、眠そうなら休ませてあげる。赤ちゃんから受け取ったものに合わせて、こちらの関わり方を変えていくことも、大切です。

穏やかにしている時は、目の届くところで様子を確かめながら、静かに見守ることもできます。起きている間、ずっと話しかけていなくてもいいと思います。

静かに起きている時にどこまで構うか、その時間の使い方は、こちらでお話ししています。

洗濯物をたたみながら、少し離れた寝床で静かに起きている赤ちゃんをやさしく見る母親
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呼ぶような声がしたら、近づいてみる

何か声を発しているようなら目を向けて、様子を見てみましょう。声をかけたり、手で触れたり。抱っこをしてあげるのもいいと思います。本当にこちらを呼んでいるのかは、実際のところ分かりませんが、それでも、声に気づいて誰かが来てくれる。その経験は、赤ちゃんが安心するために必要なのではとわたしは考えています。

泣いているなら、お腹がすいているのか、おむつが汚れているのか。それとも、抱っこで落ち着けそうなのか。実際に行動して確かめるしかありません。何を感じているのか想像しながらお世話をしていくと、わが子への理解が深まるかもしれません。

眠そうな時は、休めるようにする

あくびをする、目を閉じる、気だるそうな声を出す。こうした様子は、赤ちゃんが少し休みたい時にも見られます。無理に声をかけず、そっと見守ってあげるのがいいかもしれません。

なかなか眠れず落ち着かない時には、お腹がすいていないか、おむつが汚れていないか、暑すぎたり寒すぎたりしないかを確かめます。そのうえで、抱っこをしたり、声を静かにしたりして、落ち着いて過ごせるように関わってみましょう。

眠る時は、赤ちゃん用の硬く平坦な寝床に、あおむけで寝かせます。顔にかかる物がないよう、寝床にはぬいぐるみやタオルなどを置かずに整えます。(こども家庭庁の案内より)

「うちの子はこれで大丈夫?」が気になる時は

赤ちゃんの睡眠時間には目安があります。ただ、新生児の眠り方には個人差があり、調べた情報とわが子の様子を比べて、「うちの子はこれで大丈夫なのかな」と不安になる人もいると思います。

そんな時は、赤ちゃんの診療や育児相談に関わっている小児科医、助産師、保健師に、わが子の眠り方や気になっていることを話してみるのも一つの方法です。目の前のわが子のこととして話を聞いてもらい、一緒に考えてもらうことが、納得や安心に繋がると思います。

母乳やミルクの飲みが悪い、元気がない、熱があるなど、いつもと違う様子がある時は、すぐに医療機関へ連絡しましょう。

毎日のお世話から、やりとりを重ねていく

言葉で返事ができるようになる前から、親子で重ねられるやりとりがあります。ミルクを飲んでいる姿を見て話しかける。着替えやおむつ替えの時にもコミュニケーションを取る。そして、赤ちゃんが声を出したり、動きを見せてくれたなら、「ちゃんとみているよ」と応えてあげる。

何を言うかに迷った時は、その子と今していることや、その子が感じていそうなことから、言葉を探してみてください。簡単な言葉で大丈夫です。日々のお世話が、お互いを知っていく大切な時間にもなると思います。



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情報の確認に用いた参考資料

本文に含まれる赤ちゃんの発達・睡眠・安全などの情報を確認するため、以下の資料を参照しています。

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育児のしんどさも、じわっとくる楽しさも、どちらも知っている。その経験をもとに、深夜の調乳・夜泣き・眠れない夜に役立つ情報をまとめています。もっと、「育児が楽しい」と感じてもらいたくて。